店名はフランス語でPoche du Rêve(ポッシュ・ドゥ・レーヴ)。「夢のポケット」という意味です。

この言葉には、パティシエール(女性パティシエ)の夢、想いが込められています。

現在、日本をはじめ世界においてもたくさんのパティシエールが活躍しています。
専門学校にも将来お菓子に携わる仕事がしたいという夢を持ち、たくさんの女の子が通っています。
より多くの方に自分の作ったお菓子を食べて貰い、「幸せな気持ちになって貰いたい」
という想いを持ってお菓子作りの勉強に励んでいる事と思います。
一般的には、18歳で高校卒業をし専門学校に1~2年通い、その後洋菓子店に勤める人が殆どです。

しかし、私の場合、製菓の業界に足を踏み入れたのは24歳と製菓業界ではかなり遅いスタートでした。

その為、仕事探しも苦戦しました。

「26歳?うちは一番年上でも24歳の子だからね。その下でやっていける?」
「26歳ですか、うちでは厳しいですね。。」

・・・何店舗からも断られ続けました。面接すらして貰えない状態でした。
「なんで面接すらしてくれないんだろう・・・?」
お店を運営するようになった今でこそわかりますが人を雇うお店側からすると、
「女性は結婚して辞める可能性が高い。」
「もし結婚してから辞める事がなくても、妊娠をしたら辞めてしまう。」
「それまでの間、時間と労力をかけて育ててきても結局一人前になる頃には辞めてしまう。」

という思いがあり、中々採用に踏み切れないというのが実情なのだと思います。
その為、女性パティシエの場合は男性とは違い、お菓子作りを生涯の仕事として続けていくのはかなり厳しいです。

結婚、出産、育児等一度洋菓子店を離れると、再度パティシエとして働く場所というのは容易には探せません。
20代後半から30代の女性を雇う事になると、一般的な洋菓子店で中心になって働いているのは20代半ば位の方が多い為、年上の女性を扱うのが難しいだろうと考えられる事もある為です。
以前パティシエとして働いていた友達も結婚をし、出産、育児後にパティシエールとして復職したいと思っているようですが、実際は働ける場所がほとんど無いというのが現状です。

実力、熱意があるにも関わらず働く場所が無いパティシエールの気持ち・・・
「いつまでも好きなお菓子作りを仕事として続けていきたい。」
「より多くの人(お客様)に自分が作ったお菓子を届けたい。」
このようなパティシエールの想い・夢を「ポッシュ・ドゥ・レーヴ(夢のポケット)」という店名にこめています。

夢の絞り袋

Poche とは「ポケット」という意味の他に、「絞り袋」という意味も持っています。
絞り袋というのは、口金を変えることで色々な形に絞ることが出来る製菓道具です。

パティシエールの
「いつまでも好きなお菓子作りを続けたい。」
「より多くのお客様に自分が作った様々なお菓子をお届けしたい。」

という想いをはじめ無限にある夢を形作っていきたいという願いも同時にこめられています。